コンタックスT3を売ってT2を買ったときの話し

私はフィルムカメラが好きで、よく新宿の中古カメラ店巡りをしていました。当時はコンパクトカメラ全盛期でコンタックスのT3というカメラが発売されたばかりで話題になっていました。このコンタックスT3はT2の後継機で実はこのT2が私は欲しくて欲しくて探し回っていたカメラなのです。このカメラはカメラ女子の間ではとても人気の機種で、当時のカメラ雑誌に特集されていた女の子が写したおしゃれな写真が撮れるカメラとしていつも掲載されていました。

当時私はこのT2を探していたのですが状態のよい物が見つからず、探すのに疲れてしまっていて発売されたばかりのT3を新品で購入したのです。シルバーチタンのボディーに黒のデザインがとてもかっこよく、T2よりもひと回り小さくなってスタイリッシュなよいカメラでした。実際の操作もシンプルでありながら高機能、高級コンパクトカメラと言われるに値する秀品でマニアの所有欲を満たしてくれるカメラです。これを手に入れた私は嬉しくなって身近な雑貨や近所のなんてことのない景色などを撮影して楽しんでいました。そんな時あるカメラ雑誌に発売されたばかりのコンタックスT3とT2を比較した特集が組まれていたのです。その検証記事の中にプロにカメラマンのコメントがありT2のノスタルジックな写りはT3には表現できないとありました。私はその比較写真を見て納得しました。

T3はエッジの効いた写りで確かにハッキリくっきりのよい写り。対するT2はなんとも柔らかくそれでいて甘すぎないピリッとしたところがある。私は買ったばかりのT3を見ながらやっぱりT2が欲しいと思ってしまったのでした。そう思ったらもういてもたってもいられません。よく行く新宿の中古カメラ店に次の日買ったばかりのT3を持って向かっていました。お店のショーケースを覗いてみたらそこにはほぼ新品のT2があるではありませんか。迷うことなくお店の店員さんにT3を買い取ってもらってT2を買いたいということを伝えました。店員さんは驚いて「いやいや、T3は出たばっかりのカメラですよ。なぜわざわざ前モデルを買うの?」と聞かれました。

経緯をお話ししてもよかったのですが上手く説明できないと思い、とにかくT2が欲しいということでT3を下取ってもらい念願のT2を手に入れました。

買取価格でT2を買ってお釣りがもらえました。店員さんは最後まで本当にいいの?と確認していましたが後悔はありませんでした。手に入れたT2はT3よりも少しどっしりとして横幅が大きく、被写体を前に構えると安定した状態でシャッターが切れます。本当に欲しかったカメラを手にすることで更に写真を撮ることが好きになり、それから私はこのT2と共にたくさんの旅に出て、たくさんの思い出を移して来ました。今も手元にはT2がいます。フィルもカメラはもう骨董品になってしまっていま すがこれからも私はT2で写真を撮り続けます。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。